DTPあるある5回目!
今回は透明効果とスミノセを合わせた事によっておきたトラブルの紹介です。
スミノセ(ブラックオーバープリント)
その道に明るい方なら当然の知識と存じます、スミノセと言う単語。
K100%のオブジェクトに「ノセ」をかけ、印刷の際に見当ズレがおきても白(紙色)が見えないようにする手法です。
DTPアプリケーションで作成したデータを印刷用に変換(RIP処理)する際、このスミノセを自動で行うのが一般的とされています。Illustrator等でノセ設定を行わなくても、印刷会社側でスミノセをかけているケースが多く、弊社でも基本的には自動スミノセを行っております。(入稿形態やお客様のご指示によって例外あり)
さてさて、このスミノセ。
実は「透明効果」とケンカすることがままあります。
今回はその一例をご紹介。
不透明とスミノセのカンケイ
①シアンのTシャツを着た女の子に、
②ブラックのワンピースを着せます。
③さらに白を《不透明度50%》にした半透明のレインコートを着せて・・・
④スミノセをかけると、この通り。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、実は②でワンピースを着せた時点で、同じ黒でも「K100%」の部分と「K100%・C100%」の部分とで濃淡が発生しています。ここまでは比較的よくあるトラブルなんですが、それに加えてレインコートで半調がかかることにより、色の違いが如実に現れてしまったんですね。
自動スミノセがかからないようにして対処!
自動スミノセによって好ましくない出力結果を引き起こす事は度々あるんですが、透明効果が追い討ちをかけるという結果になりました。
こういったケースの対処法として主に使われるのが、該当オブジェクトをK100%にしないと言う方法です。「K99%にする」、「CMYのいずれかかに1%を追加する」など、K100%と認識しなければ自動スミノセはかかりません。
また、下に同形の白オブジェクトを配置したり、あえてリッチブラックにするのも一つの手です。
このように、透明効果を使用する場合は出力結果を想定しながらデータ作成を作成することが重要です。
自動スミノセも透明効果もとっても便利な機能なんですが、お互い出力結果に悪影響を及ぼす事があるという事例でした!
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トヨトモのにしこです。
目指すジャンルは「明るいオタク」、何でもポジティブにこなしてみせます。
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